今日は『NHK出版 学びのきほん 人生が面白くなる 学びのわざ』(齋藤孝)を読んで考えたことの覚え書きを共有したいと思います。
なぜこの本を手に取ったかというと、夢に向かって学ぶことがたくさんあり、学び方について興味を持ったからです。
今から何かを学びたい人、学ばなければならない人、それから、現在なんらかの理由で学ぶことができない人に読んでいただきたいです
学ぶことが出来なくなった日
私は統合失調症を発症して、学ぶことが出来なかった日々を経験しています。学びたい気持ちはあってもどうにも集中できない。思考が暴走する。本を開いても、一行を読み進めることが出来ない。こんな具合でした。
それが病気の症状なのか、薬の副作用なのかわかりませんが、発症したその日から今まで出来ていたことが全く出来なくなってしまったのです。
幸い、症状が落ち着き、何もやる気が起きない陰性症状を乗り越えて、寛解し、再びいろいろなことを学ぶことができるようになりました。
その過程で何が変化して学べるようになったのか、
本書に出会って、分かったように思います。
学ぶことが出来るということ
私たちは、学ぶことにより、喜びや幸福感、つまり「生きる意味」を味わうことができる~中略~さらに、何かを学ぶことによって、人から必要とされるようにもなります。
~中略~
「学ぶ」は、「生きる」だけでなく、私たちの「生きる喜び」「生きる意味」にも密接につながっているのです。
p11
この部分を読んで、闘病中になぜ自分が学ぶことが出来ずに焦って、苦しんだのかがわかりました。生きる喜びと密接に関係している「学ぶ」という要素がごそっと奪い取られてしまったからです。
学びの大切な要素
一度学ぶことが出来なくなった私ですが、学びの喜びや成長を実感していた時のことを覚えていた為、もう一度学べるようになりたいと日々思いながら療養生活を送っていました。
しかしながら陰性症状で感情は薄くなり、何をやっても面白みがない。寝てばかりの生活を送りながらどうにかしなければと焦っていくばかりでした。
その頃の私に欠けていた感情がまさに学びの大切な要素だったのです。
本書の見出しに『感動が人を更新させる』という見出しがあります。
感動。つまり、こころが揺さぶられることこそ学びのきっかけになるのだと筆者はおっしゃっています。
感情が鈍くなっていた私が、試験の本を必死に読もうとしても、読めるはずもなかったのです。そこに感動の要素は少なかったでしょうから。
学びのきっかけ
私がもう一度学ぶことが出来る様になった過程を考えてみると、やはり「感動」という要素がきっかけになったことが思い当たります。
とりあえず寝てばかりいてはダメだ。と思ってカメラを持って出かけた散歩で自然の花や動物の美しさにこころを揺さぶられ、感動し、花や鳥の名前を調べたりするようになったのです。
それが学びのきっかけになったのだと思います。
連鎖的に興味が出てくる
学びのきっかけを一度得た私はもっといろんな花が見たいと思って色々な場所へ行ったり、もっと美しく撮るためにはどうすれば良いかカメラの操作方法やレンズについて調べるようになりました。これも大きな学びであったと思います。
もっと学びたい。
このようにして、感動をきっかけに、学ぶことを再び無意識で行い始め、大学に復学し、卒業論文を書き上げ、卒業をして、今に至るのですが、
今は大きな夢のためにもっと学びたいのです。
本書でいいなと思った手帳の活用方法があります。
それは感動を振り返るために、手帳に1週間にあった感動やワクワクしたこと、新しい発見などをニコニコマークと共にメモしておくというものです。
1週間分を振り返った時にこのニコニコマークがたくさんついていれば感動が多く、学びのきっかけにあふれた一週間だったということがわかりますし、その中から本格的な学びに移行することもできます。
逆にニコニコマークがひとつもつかない時には目を向けるところがもっとあるはずということがわかります。日々の感動を簡略化して記録していくこの方法がすごく良いなと思いました。
こころの健康のために学ぶ
夢に向かって学ぶことの他に、私は心の健康のために学ぶことを心がけて行きたいと思いました。本書で筆者は下のように仰っています。
学ぶことによって、心は強くなる。私はそう思っています。学ぶという行為は前向きな気持ちの表れです。前に向かっているとき、人は強い。 何かに悩む時間があれば、その時間を「学び」の時間に変えるだけで、結果として悩み事は小さくなります。日々悩んでいることがある人でも、「学ぶ」という攻めの姿勢が否定的な思考の流れを断ち切ってくれるのです。
P81
悩み事に苛まれるより、興味のあることを学んでいる時間の方が明らかに面白いですよね。
こころを大切にするためにも、日々の些細な感動に目を向け、それをきっかけにして学んでいくことを心がけたいと思いました。
皆さんも何に感動し、それが学びに発展していかないか、是非考えてみてください。
本の紹介
今回は特に感銘を受けた箇所のみ引用し、ブログ記事にしました。
他にも学びのわざが目一杯書かれていますので是非お手に取って読んでみてください。
最後まで読んで頂きありがとうございました。