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切り替えていこう――その言葉を、今こそ私から

様々な場面で、「切り替えが大切だ」と言われることがあります。
試合に負けたとき、失恋したとき、そして病気や障害を抱えたとき――。

どれも、何かが「うまくいかなかった」り、「思っていたのと違っていた」りする瞬間です。
そうしたときに「気持ちを切り替えて次へ進もう」と言われるのは、きっと多くの人にとって経験があることだと思います。

けれど、私が精神疾患を抱えたときのことを振り返ると、不思議なことに「切り替えていこう」と言われることは、ほとんどありませんでした。
代わりに聞こえてきたのは、「無理しないでね」「ゆっくりでいいよ」「今はつらいよね」という、いたわりや共感の言葉たちでした。

もちろん、それらの言葉は本当にありがたかった。今でも心に残っています。
けれど、あのときの自分には、もう一歩踏み出すための言葉が必要だったのかもしれません。

だからこそ、今あえて私はこの言葉を口にしたいと思います。

「切り替えていこう」と。

ただし、これは誰にでも、いつでも当てはまるものではありません。
もしあなたがまだそのタイミングでないと感じるなら、どうかここで読むのをそっとやめてください。
無理をしないことも、立派な選択のひとつです。

切り替えるということは、「捨てる」ことではない

「切り替える」という言葉には、何かを手放すイメージがあるかもしれません。
まるで過去をなかったことにして、新しいものに飛びつくような。

でも実は、切り替えるという行為は、「過去を否定する」ことではないと私は思います。
たとえば「着替える」ことを思い浮かべてみてください。

私たちは、季節や場面に応じて服を着替えます。けれど、脱いだ服を捨てるわけではありません。
クローゼットにしまい、大切に保管しておきますよね。それと同じように、過去の自分も、今の自分を形づくる大切な一部です。

切り替えるとは、いまの自分に合った形を選びなおすこと
そのときの状況に応じて、心の装いをそっと整えるような、そんな優しい行為だと思うのです。

切り替える力は、「いま、ここ」に軸を戻す力

障害を持つことや、病気になることは、人生の軌道が大きく変わる出来事です。
過去の自分を思い出しては落ち込んだり、未来への不安に押しつぶされそうになったりすることもあります。

だからこそ、「いま、ここ」の自分に意識を戻すことが大切です。

切り替えるというのは、過去と未来への囚われから、今この瞬間に心の軸を戻す行為でもあります。

「今日の自分は、どうしたいだろう」
「どんなふうに過ごせたら、心が少し軽くなるだろう」

切り替えるというのは、そうした“いま”に向けた小さな問い直しでもあります。
未来のためではなく、「この瞬間を生きるために」する選択なのです。

切り替えるために必要なのは、自分を責めないこと

気持ちを切り替えようとするとき、つい「こんなに悩んでいる自分がダメなんじゃないか」と思ってしまうことがあります。
でも、どんな気持ちにも意味があります。
怒りも、悲しみも、絶望も、そのときのあなたが精いっぱい生きてきた証です。

切り替えは、そうした気持ちを消し去ることではなく、抱きしめなおすこと
「もう大丈夫」と思えるまで、そっと寄り添い続けたあとに、自然とやってくる選択なのかもしれません。

最後に──切り替えるとは、自分を整えること

切り替えるとは、人生を前向きに転換させる魔法のような言葉ではありません。
でも、自分の現在地を見つめなおし、そこから新しい一歩を選ぶための静かな力になることはあります。

もし今、あなたの中で何かが少し動き出しそうだと感じたなら。
それはもう、立派な「切り替え」のはじまりです。

あなたのペースで。
あなたのタイミングで。

切り替えていこう。

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