変化の中で見つける、私の居場所

再び、この場所へ

長いお休みを経て、正直なところ、心のどこかで戻ることにためらいを感じていた職場へ、再び足を踏み入れました。社会復帰への挑戦が、こうして始まったのです。
毎日、まだどこか落ち着かない感覚と、少しの緊張感の中で過ごすなかで、ふと心に浮かぶことがあります。
それは、この新しい環境にどうすれば上手く馴染んでいけるのだろうか、そして、それと同時に、ここに「自分の居場所」をどう作っていくのだろうか、ということです。

このエッセイを読んでくださっている方の中には、今まさに外に出ることに不安を感じていたり、社会から距離を置いていたりする方がいるかもしれません。
そんな方に向けて、これは「私の話」でもあり、「あなたにも届けたい話」でもあります。

環境に馴染むということ

まず、環境に適応していくことの大切さについてです。会社の一員として、今、私には何が求められているのか、どんな役割を担うことができるのか。
それを真摯に理解し、持てる力を尽くして貢献することが、新しい環境でスムーズに進むための大切な指針になるのだと感じています。

周りの方々が日々どんな思いで仕事に向き合っているのか、その中で私はどんな風に協力できるのか。
一つひとつ丁寧に学び、実践していくことが、今の私にできる誠実な一歩なのだと思います。

「私」として、そこにいること

その一方で、「我が物顔でそこにいる」というと言葉は強いかもしれませんが、ある種の「堂々とした存在感」もまた、同じくらい大切なのではないかと感じています。
もちろん、それは傲慢さや自己中心的な振る舞いを意味するのではありません。
環境に馴染めないからといって、「自分はダメだ」と諦めてその場を後にしてしまっては、何も変わらないままです。

私がこの場所にいることで、少なからず周囲の環境そのものに変化が生まれ、新しい動きが生じるのは自然なこと。
そして、その変化に周りの方々が慣れるまでには、きっと時間が必要なのだと思うのです。

これは、もしかすると家族や地域、学校や職場といったあらゆる場所でも同じことなのかもしれません。
あなたがいることで、世界が少しずつ変わっていく。そんなふうに考えてみてもいいのだと、私は今になってようやく思えるようになりました。

素直な心で、一歩ずつ

だからこそ、私は素直な心で、真摯に、そして誠実に、この新しい環境に適応していきたいと強く願っています。
焦らず、気負わず、自分にできることを一つひとつ積み重ねていく。そのひたむきな姿勢を貫いていれば、きっと周りの方々も、私の存在によってもたらされる環境の変化を自然に受け入れ、その新しい状況にゆっくりと適応していってくれるのではないかと信じています。

そしてこの歩みは、人によって速さも、形も、まったく違って当たり前なのだと思います。
進んでいるように見えない日も、立ち止まっているような日も、きっと何かが動いている。
そう信じて、今日できることを、ただ静かに続けていく。そのことに、意味があるのだと思います。

新しい季節の訪れのように

新しい環境に飛び込むことは、まるで新しい季節の訪れのようなものかもしれません。
最初は少し戸惑うこともあるけれど、太陽の光を浴び、雨に打たれながら、やがてその場所が心地よい「いつもの場所」になっていく。

もし今、どこにも居場所がないように感じている人がいたら、どうか忘れないでほしい。
どんな場所でも、時間をかけて、自分の歩幅で歩いていけば、そこが「私の居場所」になっていく日がきっと来る。
そんな未来を信じて、感謝の気持ちを忘れずに、私もまた、今日という日を歩んでいきたいと思っています。