こんにちは。
今日は人を支えることについて、本の紹介とともに考えたことについて書きます。
本の紹介
本日私の手に取った本はこちらです。
東畑開人さんの「ふつうの相談」です。( 金剛出版 (2023/8/16))
こちらの本、なぜ手に取ったかというと、
精神病のピアサポートに興味を持っていたために、帯の「ケアする人たちすべてへ」に惹かれたためです。
ピアサポートとは同じ境遇の仲間をサポートすることで、精神病患者同士やガンの患者さん同士がお互いのサポートを行うことです。
精神病になった私だからこそできることがないか。
と考えて過ごしている中で、同じ病気を持った人の力になれるんじゃないかということを思い、ピアサポートに興味を持ちました。
ピアサポーターとして仲間をサポートするにはメンタルヘルスケアについて知識をつけたいと思い、この本を購入しました。
こちらの本を読んだ感想を書きます。
本の感想
東畑さんの本は以前も読んだことがあり、丁寧でわかりやすい言葉の選び方で、例などを多く挙げてくれたり、読むのが苦でなく、今回も一気に読んでしまいました。
「ふつうの相談」は東畑さんが論文として発表しようと思い書いたものの、長文になってしまったために本として出版されたものだそうです。
論文調なので少し難しく感じる方もいるかもしれませんが、メンタルヘルスケアに興味がある方にはぜひ読んでほしい一冊でした。
本書では「ふつうの相談」を誰もが実践している相談のこととしており、その技法や機能、構造、位置について理論的に整理されています。
中でも私が特にわかりやすくて、納得したのがフロイトの喩えを利用して「ふつうの相談」の捉え方を説明した部分です。
フロイトの喩えとは冶金スキームと言って臨床における学派的心理療法論と現場的心理療法論をそれぞれ冶金における「純金」と「合金」に喩えたものです。
学派的心理療法論とは一貫した心理学理論に沿って心理療法の理念型や規範を示すもので、
現場的心理療法論とは現場での実践を考えて構築された心理療法論だそうです。
それらに対して東畑さんは「ふつうの相談」を純金(学派的心理療法論)を製錬する前の鉱物(原石)と喩えました。
「ふつうの相談」をどんどん製錬していく(特定部分を切り取り、濃度を高めていく)と純金になるということで、「ふつうの相談」が原点だと説明されています。
このことでなるほどな。と思いましたし、
心理療法を身につけていない私でも、「ふつうの相談」の技法や機能などを知ることにはピアサポートに向けて大きな意味を持つことだと感じました。
読み終わり、誰もが実践している相談について深く知ることができてよかったと思いました。
人を支える
本書を読み終え、改めて相談について考えました。
私は相談することがなかなか苦手で、一人で抱え込んでしまうと、調子を崩すことが多いな。
と最近思っています。
同じような人も多いのではないかな。とも思います。
日々の生活の中で気軽な相談、「ふつうの相談」が、その人を支えることに繋がるのかな。
と今回本書を読んで感じました。
専門的な知識はまだまだ足りていませんが、勉強して、よいピアサポートができるようになりたいし、自分の周りの大切な人の相談に乗って力になれるようになりたいなと思いました。
おわりに
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
ぜひ東畑開人さんの「ふつうの相談」お手に取って読んでみてください。
東畑さんの刊行記念イベントが9/23に行われるそうですので、こちらもぜひ!
https://online.maruzenjunkudo.co.jp/products/j70019-230923
いちさん コメントいただき有難うございます。 私にとってもとても有意義な会になっ…