こんにちは。
今日は先日に引き続き、精神性のお話をさせてください。
前回の記事は以下に載せますのでぜひ御覧ください。
今日は前回お話した、「自分の人間の器を磨く」ことにおける内省の仕方について書きたいと思います。
内省とは
内省とは、自分の考えや感情、行動を振り返り、それらの背景や結果を深く理解することを指します。
自分がなぜそのように感じ、考え、行動したのかを分析し、そこから学びや改善のヒントを得るためのプロセスです。
内省をすることによって、人間の器を磨き、精神性を高める方向性が見えて来るのだと思います。
内省の方法例
内省の方法については様々なフレームワークがあります。
以下にいくつかの方法を紹介します。
内省には様々な方法があり、それぞれ異なる目的や状況に応じて使い分けることができます。有名で効果的とされる内省の方法を以下に紹介します。
1.ジョハリの窓(Johari Window)
概要:
自己認識と他者からのフィードバックを用いて、自分自身をより深く理解するフレームワークです。
4つの領域:
- 開放の窓: 自分も他者も知っている自分。
- 盲点の窓: 自分は気づいていないが、他者が知っている自分。
- 隠蔽の窓: 自分は知っているが、他者に隠している自分。
- 未知の窓: 自分も他者も知らない自分。
活用法:
他者からのフィードバックを受け取り、盲点の窓を縮小することで、自己理解を深める。
2.リフレクション(Reflection)
概要:
過去の経験を振り返り、その中での自分の行動や思考、感情を分析する方法。
ステップ:
- 出来事: 具体的に何が起こったのか?
- 感情: そのとき、自分は何を感じたのか?
- 学び: そこから何を学べるのか?
- 改善: 次回、どのように行動を変えるべきか?
活用例:
会議やプロジェクト終了後にリフレクションを行い、成功点や改善点を整理。
3.ギブズの反省サイクル(Gibbs’ Reflective Cycle)
概要:
リフレクションを体系的に行うための6段階のフレームワーク。
ステップ:
- 状況: 何が起こったのか?
- 感情: そのとき何を考え、感じたか?
- 評価: うまくいった点、うまくいかなかった点は何か?
- 分析: その行動の背景や原因は何か?
- 結論: 他にどのような行動が取れたか?
- アクションプラン: 今後、何を変えるべきか?
活用例:
学習者や新人教育で用いられ、自己改善に役立つ。
4.マインドフルネス内省
概要:
今この瞬間に意識を向け、過去の行動や未来への不安を手放して自分を観察する方法。
手法:
瞑想を通じて、自分の感情や思考の流れを観察する。
ジャーナリング(書き出す)ことで、自分の内面に気づきを得る。
活用例:
感情的な出来事の後、冷静に内省を行うために利用。
5.ソクラテス式問答(Socratic Questioning)
概要:
哲学者ソクラテスの方法を応用し、自分自身に対して深い質問を投げかけることで内省を深める方法。
質問例:
「本当にそれが正しいと思う根拠は何か?」
「別の視点から見ると、どう感じるか?」
「この行動がもたらす長期的な影響は何か?」
活用例:
自己の信念や価値観を見直し、偏った考えを修正する。
6.反省日記(Reflection Journal)
概要:
毎日または定期的に、自分の行動や考えたこと、感じたことを書き出す。
書き方:
- 今日の出来事で印象に残ったことは何か?
- その出来事についてどう感じたか?
- 今後、どう行動を変えたいか?
活用例:
日々の行動や感情を記録し、自分の変化を可視化する。
7.SWOT分析
概要:
自分の強み、弱み、機会、脅威を分析する方法。
ステップ:
- Strengths(強み): 自分の得意なことやリソースは何か?
- Weaknesses(弱み): 自分が苦手なことや改善すべき点は何か?
- Opportunities(機会): 周囲にどのようなチャンスがあるか?
- Threats(脅威): 自分にとってのリスクや障害は何か?
活用例:
キャリアの見直しや、目標設定の前に自己を分析する。
精神性を高める内省
色々な内省の方法を紹介しましたが、今日は私が心がけたい内省の視点を考えてみました。
それは自分の言動について、動機と目的を振り返り、それが精神性を高めるために良い選択だったかを振り返るというものです。
ここでは、高い精神性に不可欠な要素である、他者との関わり方についての内省のフレームワークを紹介します。
そのフレームワークとは、以下の3次元の評価軸を持った、評価方法です。
このフレームワークを視覚化下図を以下に示します。これを参考に、自分の行動がどの領域に位置するか振り返る際に活用してください。
私が考えたのは動機軸と2つの目的軸の3次元的な評価をする内省方法です。
詳しく分析の方法を見ていきましょう。
1.原点(動機がなくで利己的でも利他的でもない状態)
この状態は無関心な状態と言えます。他者や自分からの動機づけもなく、目的も持てない状態です。
2.理想的な状態(動機軸が中立的で利己性、利他性ともに高い状態)
動機については自己中心的でも他者中心的でもなく中立的な状態で、自己と他者で両者の利を目指す状態です。動機付けがないわけではなく、明確的な中立的な動機があるはずです。
3.動機軸が自己中心的で利己性の目的軸がプラス
これは動機も、目的も自分のことしか考えていない状態で、良い状態とは言えません。
4.動機軸が自己中心的で利他性の目的軸がプラス
これは一見相手の利益を目指すので良いように見えて、動機は自己中心的なので、自己満足を得るために他者を助ける行為です。例えば評価や名声を求めての慈善活動などがこの領域に入ります。SNSでのいいね! を求めてボランティア活動に参加するなどといったものです。
5.動機軸が他者中心的で利他性の目的軸がプラス
これは純粋な利他的行動ですが、このときの利己性がマイナスでないようには気をつけないといけません。相手の利益を優先して、自己犠牲をしてしまっている状態です。
この領域では、相手の利益を尊重しつつ、自分の心身の健康も大切にすることが必要です。
6.動機軸はどうあれ、目的軸の利己性、利他性がマイナス
これは自己犠牲や他者妨害の領域ですので、この領域の言動には反省が不可欠です。
内省を通じてより良い行動を目指す。
以上のフレームワークは自分の行動における自己と他者の関係のバランスをより良くしていくためにとても有効な方法ではないかと思います。
毎度これに当てはめることは面倒ではあるけれども、なにか大きな行動を起こさないといけなくなった際に、思い出して内省できたら、役に立つように思います。
みなさんも、こうした視点で、内省をしてみていただけたら、編み出した甲斐があります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
森の民さん コメントありがとうございます! 語り合いの時間、本当に素晴らしいです…