こんにちは。
前回の記事「言語化力を鍛える」を投稿してから3か月経ちました。
自分の思考を相手に伝えるための言語化力について記事にしましたが、
今回「聞く力」の重要性について考えたいと思います。
聞く力とは
相手の話を聞き、相手の意図や感情を理解する能力を聞く力と言います。
相手の伝えたいことを読み取る力とも言えると思います。
聞く力の必要なシーン
コミュニケーションを取る際に聞く力ってとても重要に思います。
なぜなら、相手の意図や感情を読み取ることができないと、うまく言葉のキャッチボールができません。
例えば、相手が何かに怒っていて、話を聞いてほしいときに、あなたがその話を面白可笑しく、笑って聞いていたら相手は、不満に思います。
相手の怒りの感情を態度や語調から読み取り、それに応じて、反応する。
そうすることで、うまくコミュニケーションが成立するのです。
社会的スキルとしての聞く力
社会的スキルとは人々との関係を構築し、円滑なコミュニケーションを取ることができる能力のことを言います。
そして、聞く力は社会的スキルであり、人々と良い関係を築くのに重要だと思います。
人々と良い関係を築くには相手を深く理解しなければなりません。
相手を深く理解するには、相手の話をよく聞き、思いをくみ取ることが必要です。
そのようにして、相手を理解し付き合うことで、相手はあなたのことを自分をしっかり考えてくれる信頼できる人だと心を開いて、よい関係を築くことができます。
統合失調症における聞く力の低下
私の病気、統合失調症は、社会的機能の低下が大きな課題の一つとされています。
そして、社会的機能の低下には社会的スキルとしての聞く力の低下が含まれていると思います。
統合失調症の急性期での陽性症状では妄想などがあり、不合理で事実無根な内容の確信をしてしまいます。
それゆえ、対人関係においても、相手はこう思っているに違いない。というように、相手の意図や気持ちを読み取る力(聞く力)が著しく低下します。
私も急性期を経て今に至るので、聞く力は一時期かなり失っていたと振り返ると思います。
聞く力を意識的に鍛えること
対人関係でより良いコミュニケーションを取れるようになるために、聞く力を意識的に鍛えていきたいと思います。
そのために、私が心掛けたいことを何点か挙げます。
①相手の話に耳を傾ける姿勢を常に持ちたい。
これは、傾聴という言葉があります。
相手の話を、相手の立場に立って、相手の気持ちに共感しながら理解しようとする姿勢です。
②相手の顔や声色に現れる感情に目を向けたい。
なぜなら相手を深く理解するには相手の感情を読み取ることが必要だと思うからです。
③結論への飛躍に気を付ける
症状の再発には常に気を付けていたいです。
例えば、機嫌が悪そうな人の言動を見たときに、自分に怒っていると決めつけてしまうようなこと。
実はその人に自分の知らないところで、嫌なことがあった可能性もあります。
このように少ない情報収集で、相手の状態に飛躍的な結論を出さないようにしたいです。
聞く力と言語化力
2つの記事にわたって聞く力と言語化力について書きました。
これらは、コミュニケーションにおいて非常に重要だと思います。
言語化する力は思考を的確に表現し、聞く力は相手の意図や感情を理解するカギです。
私は統合失調症になり、これら2つの能力が低下し、社会的機能の低下を経験しました。
しかしながら、今では両方を取り戻して、社会復帰できていると感じています。
そしてこれからも周りの人との関係をよく保つために、意識的に伸ばしていきたいです。
終わりに
統合失調症などの精神疾患を持つ人もそうでない人も今一度、人とのコミュニケーションについて、考えてみてほしいです。
言葉のキャッチボールに必要な「聞く力」と「言語化する力」。
あなたはどっちが得意ですか。
よいコミュニケーション取るためにも、どちらも大切な能力だと思います。
相互補完的な関係で、2つの能力をバランスよく使いこなし、よい人間関係を築いていけるよう、意識してみてはいかがでしょうか。
では、今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。
参考資料
・統合失調症の社会的認知:
脳科学と心理社会的介入の架橋を目指して
・統合失調症患者における社会認知に関する認識度や主観的困難感を明らかに -統合失調症治療におけるunmet medical needs-