精神病院退院後、私が『コツコツ』で掴んだもの

私が精神病院を退院したのは、数年前のことでした。

その頃の私は、日中身体を起こしていることさえ困難な状態でした。

何かを始めることが怖く、出来ないことだらけで目の前に広がる未来が、まるで見えないように感じていました。

小さな一歩からのスタート

退院後、最初に取り組んだのは「日中に起きる時間を少しずつ増やしていく」という小さなステップでした。

最初のうちは、食事の後、少しだけ起きていることから始め、次の日は少し長く、と無理のないペースで進めました。

できた日は自分を褒め、できなかった日は責めないように心がけました。

この小さな積み重ねが、徐々に生活リズムを整える基盤となりました。

趣味で心を満たす

その次に始めたのが、趣味を通じて自分の時間を充実させることです。

統合失調症の陰性症状と呼ばれる感情を失った状態では、充実していない時間は無限に長く、漠然とした不安や未来への恐怖を感じざるを得ませんでした。

ゲームやカメラという、自分が本当に好きなことに向き合う時間を少しずつ増やしました。

最初は短い時間だけのプレイや撮影でも、それが楽しさにつながり、気づけば「もっとやりたい」と思えるようになっていました。

カメラを持って外に出ることで、自然の美しさや日常の小さな発見を楽しむようになり、それがまた私を少しずつ外の世界へと導いてくれたのです。

コツコツがくれたもの

今振り返ってみると、私が進んできた道は決して大きな飛躍ではありませんでした。

でも、「小さな一歩」を重ねることで、確実に自分の世界が広がり、心の安定を取り戻すことができました。

この経験を通じて、「無理をせずに自分のペースで進むことの大切さ」と「小さな成功を喜ぶ心の余裕の大切さ」を感じました。

これからの目標

最近の私は、「コツコツ」の大切さを見失ってしまっていたように感じます。

今年は「コツコツ」をテーマに日々を過ごしていきたいです。

今の目標は、自分の成長をさらに深めること。新しいことへの挑戦、そして自分の夢に向けての努力など、やりたいことはたくさんあります。

でも、あの頃の経験が教えてくれたように、一気に達成しようと焦らず、小さな一歩ずつ進んでいこうと思います。

コツコツという言葉は、一見地味で目立たない努力を指すように感じられるかもしれません。しかし、その積み重ねがあるからこそ、確実な成長や達成感が得られるのだと実感しています。

スモールステップで未来へ

私にとって、「スモールステップで:コツコツコツコツ」という生き方は、これからも大切な指針となるように思います。

同じように、何かを始めることに不安を感じている方や、途中でくじけそうな気持ちを抱えている方がいれば、ぜひ伝えたいです。どんなに小さな一歩でも、それを積み重ねることで、必ず前に進むことができます。そして、その先には、自分だけの素晴らしい景色が広がっているはずです。

今日も一歩ずつ、コツコツと。