過去を悔やむのはやめた
今では統合失調症に罹ったあの日を私は「生まれ変わった日」と思うようになった。
病院で意識を取り戻した私は何にもできない赤ん坊のようで、さらに思考がまとまらないといったマイナス地点からのスタートだった。
入院生活はとてもじゃないがいい日々とは言えないものであった。過去にできた多くのことがことが出来なくなってしまったからだ。
もがき苦しみ、なんでこんなことになってしまったのだろうと過去を悔やんだ。
父親が何年か前に急逝したのが原因か、当時就職活動で張り切りすぎたのがいけなかったのか、小学生の時に無視された傷が原因か、など自分が統合失調症になった理由を考えてしまうことが多々あった。
しかしながら、ある日の回診で私が先生にこれからどうすればよいかわからない。なにもかもダメになったと泣きついたとき言われた、
「大丈夫、君はよくなるし、就職も出来るようになる。」
という一言を胸に、今日まで前を向いて過ごしてきた。
時たま、病気になっていなければ、と後ろを振り向いてしまうことはあるものの、あの日々を過ごしたからこそ得たものもある。と自分に言い聞かせ、過去をいつまでも悔やむということをしないようにしている。
未来を恐れることもなくなった
入院生活が終わり、実家で療養してた期間に、よく夜に不安に襲われることがあった。これからうまくいくだろうか、どうなってしまうんだろうか。という未来への恐れに苛まれていた。当時周りから言われたり、自分に言い聞かせていたのが「今は休む時」という言葉。
脳に十分な休息を与えて再スタートを切るパワーをためるときだ。と思って、何度も自分に言い聞かせた。
今を生きる
これまで病と共に生きてきて、「今を生きる」ということがとても大切だと感じている。
過去に支配されてしまって悔やんでばかりいては前を向けないし、未来についていらぬことを考えて恐れ、不安になってばかりいても前を向けない。
過去でもなく未来でもなく、今を生きることに注力したいと常々思う。
どう今を生きるか
では、どう今を生きるか。それはなりたい自分に向かってするべきことを全力でするのがよいと思う。前を向いて、なりたい自分を想像し、そこに向かって今を生きる。未来を恐れるのではなく見据えて、自分はどうなりたいかを想像してほしい。
振り返ると私は統合失調症になってから、先生に言われた
「大丈夫、君はよくなるし、就職も出来るようになる。」
という言葉を頼りに、就職している自分を目指してその時々の今を生きてきた。
今思うと、いつか就職したい。という願望ではなく、1年休学し、次の春には卒業し、発症から2年後に就職をするといった具体的な目標があったから、実現しやすかったのだと思う。
就職して働く自分を想像し、いつか働けるように今を頑張るのではなく、
具体的な道のりが明確だったために、就職という目標から逆算した”今”を生きることができたのだと思う。
プロセスを考える
ゴールではなくプロセスを意識しようとオリラジの中田敦彦さんがYouTube大学で言っていた。例として歌手になった自分を想像するのではなく、歌手になるまでの道のりを想像することを挙げていた。
書籍を紹介する動画で、この動画に感化され記事を書いたので、ぜひ見てほしい。
本動画中で紹介された書籍は
「後回しにしない技術 「すぐやる人」になる20の方法」イ・ミンギュ(文響社)
こちらも興味があれば読んでみて欲しい。
今後の私のなりたい自分
私は統合失調症と共に生きて就職するという目標を達成し、サラリーマンとして過ごしている中で、いつか故郷へ帰って自分のスキルでお金を頂き生活していきたいと思うようになった。その中で本ブログを書くことになったのだが、今回先ほどの動画を視聴し、”いつか”故郷へ帰るという目標ではいつまで経っても故郷へ帰ることはできないのでは、と思った。
本当に故郷へ帰りたいのであれば、目標を定めて、そこに到達するプロセスを想像したり調べたりして、目標から逆算した今を生きる必要がある。うまくいかなかったときのプランA,B,Cといったものも考えて、着実に目標に近づかなければならない。
そんな風に、考えさせられた動画だった。
皆様のそれぞれの今を生きてほしい
皆さんのなりたい自分はどんな自分だろうか。そうなっている自分を想像するのではなく、どのようにそうなるか、を想像しながら考えてほしい。新しい自分に向けて、行動を起こし今を生きていこう。
森の民さん コメントありがとうございます! 語り合いの時間、本当に素晴らしいです…